ISBN:4062646145 文庫 森 博嗣 講談社 1999/07 ¥730

建物の見取り図を見た瞬間に思い浮かんだ某トリックをきっとやってくれるに違いないと期待してニヤニヤしながら読んでいたのですが、予想通りやってくれました。満足。
そんなわけで事件を推理するのは割りと楽だったのですが、逆に作中で出された算数の問題が難しく、一時間くらいずっと考えていたのに結局解けませんでした。(答えはネットで見つけた)

8.5/10
 
ISBN:4840235155 文庫 伏見 つかさ メディアワークス 2006/08 ¥599
傲岸不遜な気質で知られる九条院アリスは、みずから「冷嬢の心得」を定め理想的なお嬢様を目指す十四歳。十五歳の誕生日を間近に控えたある日、アリスの前に彼女を「十三番目(サーティーンス)」と呼ぶ謎の少女が現われる。「私は三番目よ。貴女が眠らせている力を暴き出してあげるために来たの」平穏な学園生活を謳歌していたアリスに、突如訪れた過酷な試練。そして彼女に隠された秘密とは―!?誇り高くて意地悪でワガママで、でも、ちょっぴり優しくて…そんなお嬢様・アリスが巻き起こす“ハイ・ゴシックアクション”、ここに開幕。

戦う少女モノ。
私はそんなに楽しめませんでした。戦うお嬢様というコンセプトはいいんだけどなんかなぁ。
キャラ萌えにしろ、バトル燃えにしろ、中途半端な感がしたので、いっそどちらかに特化していたほうが良かったんじゃないかなぁ。

5/10
 

魔王の憂鬱

2006年8月16日 読書
ISBN:4289501311 文庫 相川 直樹 新風舎 2006/08 ¥791
自ら封印されて勇者の出現を待つ魔王ゾルガディウス。その魔王が召喚した勇者は、おてんばな女子高生ミユキだった。女子高生、魔界、勇者、魔王…その関係は? めまぐるしく展開するストーリーと逆転の発想、思いもよらないアイテムが結びつくとき、人類の未来とすべての謎が明らかになる! 
第7回「新風舎文庫大賞」大賞受賞作。
新星が出現した!

たまにラノベを出す新風舎文庫の本。

異世界に召喚された女子高生勇者を最強として描くために、勇者を強くするんじゃなくて異世界の人間や魔物を弱くするという逆転の発想を取り入れたファンタジー。人並み以上の体力を持つ人間が3時間歩き続けることが正気の沙汰でなかったり、王国騎士団長が5kgの重りを持ち上げられなかったり、異世界の人間ひ弱すぎ。(笑) 魔物の強さもそれに準じてる。
そのことがのちのシリアス展開にかかわってきたりもするけど、勇者が現れないので魔王が勇者召喚したり、勇者がありきたりな世界観にツッコミ入れたりと基本的にはコメディ路線。
いくつか?と思う設定はあったけど、まあコメディだからということで楽しく読ませてもらいました。

しかし新風舎はこれを大賞受賞作にしてるけど、他のラノベの小説賞と比べると違和感あるなぁ。
一般小説を読む人からは敬遠されそうだし、ラノベ読みには知名度低そうだし、売れるんだろうか?

8/10
 
ISBN:4044721017 文庫 野村 佳 角川書店 2006/07/29 ¥630
憧れの従姉を殺された明良海翔は、現場に残された血文字“BONEK”だけを手がかりに犯人を追う。だが、それを境に彼を取り巻く日常は崩壊した。街では「アキラカイトの喉を切り裂け!」と連呼するヒット曲『BORNKING』が流れ、それに従う少女たちが異能の力を振るって海翔の命を狙う。なぜ自分だけが狙われるのか?―混乱する海翔は、この異常事態の連鎖から脱出できるのか。第9回角川学園小説大賞“優秀賞”受賞作。

作品全体に流れる陰鬱な雰囲気が私には合いませんでした。あと主人公がすぐぶちきれたり、派手な部分が皆無なのも。
そのせいで、終盤の主人公補正とか、殺人犯はどうやって敵の本拠地に忍び込んだのかとか、普段気にならないようなツッコミどころが目に付いてしまい、結局最後まで楽しめませんでした。おそらく続きは買わないと思います。

4/10
 
ISBN:4044710074 文庫 十文字 青 角川書店 2006/07/29 ¥580

個人的にスニーカー文庫で一番期待している異世界ファンタジー、「薔薇のマリア」シリーズの番外編。本編では脇役だったトラブルメーカーの魔術士コロナと、その仲間である苦労人レニィが出会ったときの話。

本編ではただ迷惑なキャラだったコロナを、「無自覚に他人に迷惑にかけてしまう悩み」をもつキャラとして深く掘り下げて書かれたので好感度が急上昇。本編主人公のマリアにせよ、このコロナにせよ、悩みながら成長していくキャラが私は大好きなようです。同時に、コロナに振り回されながらも愚痴はこぼしつつ見捨てず、最後には男前な態度をとってコロナの存在意義を示したレニィも大好き。コロナのドジっぷりは今後もなかなか治らないだろうけど、今までとは違う微笑ましい視点で見れそうです。
まったくもって文句なしな読後感を得ることができました。

9.5/10
 

そろそろ再開したい

2006年8月14日
今月に入ってからはテストレポートで忙しく、それが終わってからも実家のほうでごたごたしていたので、読書はしていてもなかなか読書感想が書けなかったのですが、やっと余裕ができたのでぼちぼち更新していこうと思います。しばらくは過去にさかのぼって。なにぶんサボってた数が多いので、短めの感想が多くなると思いますが。というか私の感想に需要あるのか不明ですが。
 
ISBN:4840115729 文庫 早矢塚 かつや メディアファクトリー 2006/07 ¥609
本日、響依泉子はブルーだった。一大決心して精一杯おしゃれした依泉子はクラスメイトの男子に告白したのだが、あえなく振られてしまったのだ。ショックのあまり「バカ!」と叫んで平手打ちしてしまい、私って嫌なやつ…と落ち込んでいた帰り道の橋の上で、依泉子は見知らぬ男の子に声をかけられる。同じ高校の制服を着た、どこにでもいるような印象の彼は、「依泉子はいい子だと思う」となぞめいた言葉をかけ、あっという間に消えてしまった。いったい、誰だったのか―? 知らない、なのに懐かしい。依泉子はもう一度彼に会えないだろうかと考えるのだが…。出会えないはずのふたりが出会うとき、優しくせつない物語が始まる。

もしかしたら自分より年下の人が書いた商業小説を読むのは初めてかもしんない。
語り手は世界であり、一人称でありながら三人称という着眼点は良かったとおもう。何かの拍子でその世界の意思が男子高校生の形として見えるようになってしまった女子高生がヒロイン。二人はとあるカップルの仲が壊れそうになるのを知り、それを止めようとする話。
妹が兄の彼女に嫉妬して、思い切ったことをしてしまう修羅場展開の辺りはおもしろかったのですが、後半思い詰めたキャラが死にかけるとすぐ心変わりという展開が続いたので話に乗り切れず、結局最後まで作者が伝えたいことが理解できませんでした。最後、登場人物たちはハッピー・エンドだと納得してるけど、個人的には全くそう思えなかったことも楽しめなかった一因。

4/10
 

青い花の伝説

2006年8月11日 読書
ISBN:4894254476 文庫 八原 ゆうき ホビージャパン 2006/08/01 ¥628
鍛冶屋を営む「風追い者」のファンとスゥの兄妹は、聖アルージュ王国に滞在中、女騎士マデラインと出会う。マデラインから伝説の槍「トキギリ」に対抗する武具の製作を頼まれるファン。武具を作らないという信条を持つファンだったが、他の鍛冶屋にはない特殊な力を持つために国同士の戦いに関わることに…。最愛の妹を護るため生きるファンの過酷な運命を描く、ハートウォームファンタジー。

特殊能力をもつ鍛冶屋が戦争に係わるファンタジー。
悪人がいないのでぬるい話になってるけど、それ自体は嫌いじゃない。
ただ描写不足というか説明不足。画面の左半分が映らないテレビを見ている気分。情景を想像して読んでいたら、その後の描写で想像を修正しなければならないことが何度もあった。何とかならないかなぁ。
あと最後の○○を失くした展開も、何故そうしたか説明不足な気がしたので、読後感はそんなに良くなかった。

5.5/10
 
ISBN:4062645602 文庫 森 博嗣 講談社 1999/03 ¥680

すべてがFになるから読むのが2,3年ほど間が空いたけど2冊目。
10ページ読んで、3ページ読み返すくらいのペースで読みました。推理するのに脳髄がスパーキングしていたのですが、結局トリックは解決編までわかりませんでした。でもあと一歩踏み出せればきっとわかるに違いないという感が、読んでいる間中漂ってきておもしろかったです。これくらいのバランスの推理小説がわたしにはちょうどいいと思います。

8.5/10
 
需要があるのかどうかは不明ですがなんとなく書いてみんとす。
 
 
・視聴しているアニメ(新番)

「ゼロの使い魔」
ツンデレラノベ原作で、今期私が一番期待してたアニメ。
バトル部分はノーコメントですが、ツンデレ(日常)部分は見ていてけっこう楽しい。あと原作ではただの敵キャラだったフーケが何故か萌えキャラになってた。でもその他のアニメオリジナル部分の出来はあまりよろいくない。またガンダールヴの能力発動条件など原作とは微妙に違う設定に嫌な予感が……。
ゼロ戦バトルがおもしろいのを期待して最後まで見ますけどー。

「NHKにようこそ!」
今期一の変態アニメ。
主人公がニートで、エロゲーにはまり、さらにはロリコンに走るようなアニメを放送して大丈夫なのかという気がしますが、おもしろいので気にしない気にしない。主人公がどこまでダメになっていくのか楽しみでなりません。
漫画版の設定を聞くところによるととてもまとめきれないらしいので、小説版のようなラストになるのかなーと思ってみたり。

「つよきす Cool×Sweet」
ツンデレアニメ? 男は空気だけど。
原作を無視なうえにかなりひどいという話を各所で聞きますが、原作未プレイの者としてはけっこう楽しめているので無問題。でもこれはツンデレじゃないよなぁ。

「おとぎ銃士 赤ずきん」
土曜朝のアニメ。
主人公の頭がお花畑とか戦闘がおままごととか、ツッコミどころの多さにはおもわず殺意を催すほどですが、オープニングといばら姫とグレーテルのためだけに見続けてます。3クールはつらそうですが。

「コヨーテ ラグタイムショー」
今期の伏兵。
マルチアーノ12姉妹が殺戮したりミスターがRPGぶっ放したりする1話の出来は神。2話以降もそこそこ安定したおもしろさ。でももっと12姉妹が登場するシーンが欲しいな。ちなみに1月と4月と7月が好き。
↓のシーンは何度見ても心が痺れます。
http://www.youtube.com/watch?v=daKLoH8cBhY

「イノセント・ヴィーナス」
WOWOWノンスクランブル枠。
まだ2話までしか見てないのでおもしろくなりそうかはなんともいえませんが、とりあえず視聴継続。
 
 
 
・切ったり積んだり終わったりしたアニメ

「まもって!ロリポップ」
1話で切り。
頭痛い展開に開いた口がふさがりませんでした。聞くところによると、作画がネタになるレベルになったとか。

「となグラ!」
1話で切り。
原作は嫌いで嫌いで仕方なかったのですが、アニメも見たら同じ感想。幼馴染の男のほうに殺意を催しました。ほんとあのエロガッパはしねばいいとおもう。べつに私がスケベなキャラが嫌いというわけではなく、いぬかみの啓太とかC†Cの太一とか、スケベでも好きなキャラはいるのですが、何故かあの男には全力で心が拒否反応。どうしてスケベキャラでもこんなに好き嫌いが分かれるのか分析してみようとしましたが、……やめ。あのキャラのために思考に時間を割きたくない。

「星空キセキ」
1話完結。
正直眠かったです。主人公は普通に考えると電波確定だよなぁ。

「ちょこッとSister」
4話で切り。
妹アニメ。知り合いがこのアニメは今期最高と言っていたのですが、ごめん、私には納得は出来ても理解できないわ。
私があまり好きではないドジっ娘眼鏡キャラが出てきたあたりで切りました。このアニメがおもしろくなったら誰か私に教えてください。

「僕等がいた」
2話以降録画をミスったので積み。
男のほうはごく普通に殺すという単語を使ってくれるあたり好きになれそうにありませんが、主人公の女の子や眼鏡の女の子はわりと好み。気が向いたらそのうち続きを見ます。
 
 
 
・視聴しているアニメ(前期からの継続)

「ゼーガペイン」
夕方6時からのロボットアニメ。
開始した直後からこれはおもしろくなるぞという感じがビシバシ伝わってくるぜと思っていたのですが、実際そうなって超満足。いったいどれだけ超展開を繰り返せば気が済むんだ、ゼーガペイン!

「うたわれるもの」
獣人アニメ。
原作の雰囲気が伝わってきて満足。戦争部分にも力を入れていていい感じ。みみとしっぽハァハァ。
それにしても鉄扇で長物持った敵と渡り合えるハクオロ様のスペックの高さには痺れます。

「いぬかみっ!」
NHKが今期一の変態アニメなら、これは前期一の変態アニメ。
そんなに下ネタと筋肉ネタを出されたらもう笑うしかないじゃないか。
http://www.youtube.com/watch?v=2NscsrHOwJ4
 

紅―ギロチン

2006年8月4日 読書
ISBN:408630290X 文庫 片山 憲太郎 集英社 2006/07 ¥660

7歳の幼女に好かれながら、主人公・真九郎が揉め事処理屋として係わった事件を描いたロリコン小説2冊目。

とりあえず、幼女・紫と幼馴染・銀子の可愛さが格段に増したのに対して、真九郎のへたれっぷりが格段に増した。角を出してないときと出してるときの戦闘力の差はともかくとして、仲間が死んだからではなく、幼女の励ましによってパワーアップするその性格はどうなんだ。
それにしてもなんだろうこの後味の悪いおもしろさは。
この作者が愛着が出てきたキャラをさくっと殺せるということがわかったのでちょっと鬱になった。(褒め言葉)
あと真九郎が正義じゃない(=人殺しを許す)方向に行ったので、このまま狂った方向に堕ちていくのか、それともそれを紫が救う展開になるのか気になるところ。

8.5/10
 
http://handai-coop.jp/sale/bunko-sinsyo/bunko-sinsyo.html

そういや例のフェアがいつの間にか始まっていたので、生協の本屋に行ってSF研とミス研の冊子を貰ってきました。

とりあえずSF研とミス研とでモロかぶりしたのはマルドゥック・スクランブルくらいかな。作家がかぶったのは京極夏彦と三雲岳斗あたり。

私の読んだことのないやつで、レビュー見るとおもしろそうな本がけっこうあったので、この機会に買ってみようと思います。

しかしもう少し目立つ宣伝をしてもいいような気が。フェアの棚を見てもなんか地味な印象。私の目が悪いせいか店に入ってからフェアの場所を探すのに5分くらいかかりました。
 

抱き枕が欲しい

2006年8月2日
先月は全然ラノベを読めませんでした。今月がんばれば先月の倍ほど読めそうなくらい。
レポートとテストでなかなかやばい状況である今日この頃です。他の学部や他の大学の友人たちが、テスト終わりかけとかもう終わったとか言うのを見ていると、うちの学科をとりあえず呪いたくなってきます。
というかプログラミングの課題が時間かかり過ぎます。十数時間くらいやってますが、まだ半分進んだ気がしません。しかも終わったらその後には10時間くらいかけてレポート書かないと行けないし。うがー。
 

修羅場「お前の感じている感情は精神的疾患の一種だ。しずめる方法は俺が知っている。俺に任せろ」

レポート「――まずは、その幻想をぶち殺す!」
 
 
 
 
 
 
ところで、今日のようなタイトルにすると一部の人たちに誤解を与えそうなんですが、私が欲しいのは「抱き枕」です。「抱き枕カバー」じゃありません。
最近、普通の枕を抱きしめて寝てるんですが、けっこう寝心地がいいのです。じゃあ抱き枕抱いて寝たほうがもっと心地よくならね?と考えていたら欲しくなってきました。今の枕の触り心地もそんなに好みじゃないし、ここは替え時かな、と。
しかし枕といえば、ちょっと前に話題になった低反発枕というのにも興味があります。ここはいっそ両方買ってみるか……。
 
 
 
 
 
ちなみにアレなカバーのほうに全く興味がないかというと、その……ごにょごにょ
 
7月分も書くのが遅れてしまいました(書いたのが8月中旬)。8月分は気をつけ……たいなぁ。

今月新しく読んだライトノベルは18冊(うち新刊は7冊)でした。その他、ファンタジーを3冊読みました。
7月も6月と同様にそんなに読めませんでした。8月に3,40冊ほど読んで挽回したいです。
 
 
・おもしろかったライトノベル+α(今月の新刊)

「空ノ鐘の響く惑星で 11」渡瀬草一郎(電撃文庫)7/20
「タザリア王国物語 影の王子」スズキヒサシ(電撃文庫)7/23
「氷と炎の歌1 七王国の玉座?」ジョージ・R・R・マーティン(ハヤカワ文庫SF)7/26

空ノ鐘の響く惑星で>最終巻直前。なのにウルクとリセリナの恋の行方は未だ見えない。本当にあと一冊で終わるのか!?
タザリア王国物語>異世界ファンタジー新シリーズ。ツンデレ界に彗星の如く現れたリネア様の今後の活躍が楽しみで仕方ありません。
七王国の玉座>試しに手を出してみた海外産ファンタジー。重厚な設定が脳髄をスパーキング!
 
 
・おもしろかったライトノベル(既刊)

「学校の階段」櫂末高彰(ファミ通文庫)7/17
「BLACK BLOOD BROTHERS 5 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 風雲急告―」あざの耕平(富士見ファンタジア文庫)7/16
「月の盾」岩田洋季(電撃文庫)7/20

学校の階段>校内を疾走するという行為に青春を見出した一冊。熱い、熱いぜ階段部。
BLACK BLOOD BROTHERS>吸血鬼バトルも新章突入へ。盛り上がってきたー。
月の盾>手堅く一冊でまとめてる。各自脳内で最高の絵を想像せよ。
 
 
・おすすめのライトノベル

「タザリア王国物語 影の王子」スズキヒサシ(電撃文庫)
知り合いに薦めようとしたら「それBLでしょ?」といわれてショボーンとしました。
いやたしかに表紙は男二人で、作者も意識して男と男の友情を書いているのかもしれませんが、この本の見所はそんなものじゃありませんよ。
主人公はスラムで窃盗を繰り返す孤児だったが、容貌が皇太子に酷似しているということで王城に連れて行かれ、皇太子の影武者として、皇太子や皇女とともに育てられることに……。という設定なのですが、この皇女・リネア様がクセモノ。
「べ、別にあんたのために作ったんじゃないんだから」だとかそんなチャチなツンデレじゃ断じてありません。主人公を虐待して交流するその性格はもうサドデレの領域です。しかも陰謀に長けてて、虐待よりもっと酷いことをするその邪悪さに私の心はもうとりこ。まさに気分は「さすがリネア様! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!」という感じ。次巻ではいったい誰を謀殺してくれるのか楽しみでなりません。おまけに自分の感情を自覚していないデレ描写がもう最高なのです。
キャラがキャラだけに万人受けするとはとてもいえませんが、ツンデレ界に新たな風を吹き込んだリネア様の雄姿を一度見てみてはいかがでしょうか。
 
 
・今月の読書について

読書量が少なかった7月。
その中で上述の「タザリア王国物語」を発掘できたことが最大の収穫。同時に自分がMだということを自覚してしまいましたが、……うん、後悔なんかしてないもんっ。
その他掘り出し物としては「学校の階段」がありました。ネタと言い切ってしまえばそれまでですが、なんか好きなんですよねぇこういうの。
また、前から気になっていた海外産ファンタジー「氷と炎の歌」にも手を出してみました。普段ほとんどこの分野には接点がないのですが、これは当たりを引いた気分です。
どれも続刊に期待が持てそうなものばかりです。
 
 
・来月の注目ライトノベル

07/28 コバルト文庫
「マリア様がみてる イラストコレクション」今野緒雪、ひびき玲音
書き下ろし小説のために買うか迷い中。様子見。

08/01 角川スニーカー文庫
「薔薇のマリア Ver1 つぼみのコロナ」十文字青
すごく期待。

「骨王 I.アンダーテイカーズ」野村佳
「純情感情エイリアン (1) 地球防衛部と僕と桃先輩」こばやしゆうき
第9回角川学園小説大賞の受賞作品2つ。様子見。

08/01 HJ文庫
「月の娘1」渡辺まさき
かつて富士見で夕なぎの街を書いていた渡辺まさきさんが復活した。すごく期待。

「青い花の伝説」八原ゆうき
「あしたびより I」雨森麻杜
新シリーズ2つ。様子見。

08/10 富士見ミステリー文庫
「エクスプローラー3 白黒乱舞」北山大詩
2冊目はやや失速したが3冊目は……? 様子見。

08/10 電撃文庫
「オオカミさんと七人の仲間たち」沖田雅
「十三番目のアリス」伏見つかさ
新シリーズ2つ。様子見。

08/15 GA文庫
「花守」桜屋鉄舟
イラストとあらすじに騙されてみる。ちょっと期待。

08/19 富士見ファンタジア文庫
「とりあえず伝説の勇者の伝説 (8) 権力のワンダーランド」鏡貴也
期待。

「SLASH/DOG 1 ―スラッシュ・ドッグ 胎動―」石踏一榮
新シリーズ。様子見。

08/25 MF文庫J
「桜乃きらほの恋愛処方箋」月見草平
ラノベテイストの医療ドラマ。期待。

「ぷいぷい2!」夏緑
ツンデレメイドお嬢様。期待。

08/26 トクマ・ノベルズEdge
「黄金の魔女が棲む森」麻木未穂
第1回トクマ・ノベルズEdge新人作品<最優秀作品>らしい。様子見。

08/30 ファミ通文庫
「終わる世界、終わらない夏休み 〜芹沢和也の終末〜」あきさかあさひ
新シリーズ。終末モノ? ループモノ? ちょっと期待。

「“文学少女”と飢え渇く幽霊」野村美月
文学少女シリーズ2冊目。期待。
 
ISBN:4840115737 文庫 内山 靖二郎 メディアファクトリー 2006/07 ¥609
稲村智宏には秘密がある。ごく平均的な高校一年生だが、その秘密があるため微妙に友達づきあいが悪い。実は、妹のような少女・珠枝が同居していることを隠しているのだ。ところがある日、国土交通省の男が現れたことで、智宏と近隣に棲む妖怪たちとの交流が始まることになる。闖入した妖艶な桜の精や石の怪に、穏やかだった日常は賑やかながらも楽しい生活に一変するのだが…!?
新進気鋭が贈るネオファンタジック・フォークロアの御開帳です!
第2回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作受賞作、妖しく楽しく颯爽登場。

ご近所妖怪モノ?
家神とともに暮らす少年のもとに、その事実を知る役人がやってきて……という話。
コメディ分もシリアス分もあったけど、それらの場面の切り替わりが早い。スムーズというよりか唐突。雰囲気にすぐに馴染めなかった。

6.5/10
 
バトル系ライトノベル分類図
OUSFの先輩方がジャンプバトル漫画の系統図を作っているのを見て、それなら私はライトノベルで作ってみようかと思ったのですが、漫画の影響は避けられないしそうなるとフォローしきれないので、やめました。

変わりに作ったのがバトル系ライトノベルの分類図。画像参照。まあこんなものは既に誰かが作っているような気がしてなりませんが、それでも一から作ったので許して。
各要素は↓の通り。

主人公(ヒロイン)最強系は、文字通り主人公あるいはヒロインの位置にいるキャラが最強。または敵の多くは雑魚。というカテゴリ。

群雄割拠系は、超人が山ほどいる中で主人公(ヒロイン)はその中の一人に過ぎない。あるいはその中の一人ですらない。というカテゴリ。

精神論派は、根性補正あり。主人公補正あり。頭使わずにパワー勝負。というカテゴリ。

理論派は、実力勝負。頭脳プレーあり。やる気だけじゃ何も出来ません。というカテゴリ。

各カテゴリは完全な対立概念ではないので、いろいろツッコミどころはありますが、それは置いといて簡単な解説など。
 
 
・「主人公(ヒロイン)最強―精神論」
最大勢力。スレイヤーズ、ゼロ、シャナなどを取り揃えている売れ筋。ライトノベルらしいライトノベルといえばここ。

・「群雄割拠―精神論」
主人公が強いと主人公最強側に回ってしまうので数は減りますが、この要素を持っている作品はそれなりに多し。代表格は戯言シリーズ。この要素を伸ばそうとしたら、主人公が弱いor複数視点でないと無理か?

・「主人公(ヒロイン)最強―理論」
フルメタ、ディバフロ、AYNIK、バシレイスなど、銃器やメカを使った現代舞台の戦争物が入るのがここ。主人公が最強というよりも、相手が雑魚敵ということも多い。

・「群雄割拠―理論」
ウィザブレ、され竜、終わクロなど、超人がたくさんいる中、頭を使わないと勝てない、むしろ使っても勝てないというような作品が入る場所。数は少なめ。
 
 
実際やってみましたが、判断に迷う作品もあって結構困りました。本当はこういうのは何人かでワイワイ言いながら図を埋めていくとより正確になるし、なおかつ楽しいのでしょうが。
そんなわけで「なんでこのラノベがこの位置にあるんじゃアホゥ!」とか「バトル系ラノベならこれを入れ忘れるなボケェ!」とかいうツッコミは大歓迎。
あ、でも「このラノベはさすがにバトル系とは言えんだろ!」というツッコミは受け付けておりませんので注意してください。だっていろいろあったほうがおもしろいじゃん。
 
 
 
追記:
画像をアップロードしたら見にくくなってやがる。画質悪いですが許して。
 

断章のグリム (2)

2006年7月26日 読書
ISBN:4840234833 文庫 甲田 学人 メディアワークス 2006/07 ¥599

ヒロインに「うるさい殺すわよ」ともっともっと言ってもらいたい私は何かに目覚めてしまいそうです。

甲田学人の新シリーズ2冊目。今回のモチーフはヘンゼルとグレーテル。
グロ描写というか残酷描写は前巻ほどでもなかったかな。もっと心が沸き立つようなのを希望。

あと泡禍の被害者として出てくる新キャラはこれからも助からないのがデフォなのかなぁ。被害者=死ぬという図式が成立するとなんだかなという感じだし、次巻あたりにはその辺をなんとかして新レギュラーが出てくるのを見てみたいなぁ。

8/10
 
ISBN:4150115737 文庫 ジョージ・R・R・マーティン 早川書房 2006/07 ¥735

うむ、おもしろくなってきた。脇役にも光が当たってる。
ケイトリンが頭の切れる奥様ぶりを発揮して、一番冴えてると思ってたティリオンが悪態ついてたのが印象深かった。さらにケイトリンが頼りにしてた人物が頼りにならなくて、事態がさらに複雑化、つまりおもしろくなってた。
次巻は城攻め? 期待期待。

9/10
 

学園キノ

2006年7月26日 読書
ISBN:4840234825 文庫 時雨沢 恵一 メディアワークス 2006/07/10 ¥599
学園キノは
『キノの旅』なんかじゃない。
 そしてそれ故に、
  『キノの旅』じゃない。

これ何てあとがき?

6/10
 

影の皇子

2006年7月23日 読書
ISBN:4840234868 文庫 スズキ ヒサシ メディアワークス 2006/07 ¥662
 小国ひしめきあうバルダ大陸。そのひとつ、タザリア王国の片隅て。今、ひとりの少年が王宮へと連れていかれようとしていた。その瞳に聡明な光を宿す彼の名はジグリットといった。彼はこの国の皇子とまったく同じ顔をしていたのだ。
 出自の悪さゆえ、王宮では蔑まれる彼だったが、その明晰な頭脳が認められ、皇子の影武者として育てられていく。皇子と同じ知識を学び、同じ武術を学ぶ。次代の王となるに必要なすべてを――。
 そして転機がやってくる。「双子の月の片方が砕ける」という不気味な予言。それが現実となる時、ジグリットは歴史の渦にのみこまれていくのだった!

異世界宮廷陰謀劇。主人公はスラムで窃盗を繰り返す孤児だったが、容貌が皇太子に酷似しているということで王城に連れて行かれ、皇太子の影武者として、皇太子や皇女とともに育てられることに。

読了して思ったことは、サドデレ姉姫様最高。
いくらサドってても内面はガチでデレなので、どれほど主人公を虐待しようとも安心して読んでいられます。主人公と仲良くしようとしただけで、その人間を酷い目に合わすその腹黒さが素敵。
しかも主人公が死んだと聞いて憔悴しても自分の気持ちに気付かず、生きていると知ってもっと酷いことが出来ると喜び狂気に走るその邪悪さには心が沸き立ちます。
次巻では彼女が主要キャラをばっさばっさと謀殺してくれる展開に超期待。

9/10
 

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