小説とオタク文化とライトノベルの位置関係
http://d.hatena.ne.jp/kazenotori/20060719/1153244518

という記事を読んで、自分が何からライトノベルに入ったのかということを思い出してみました。
小学生以前の記憶がさだかではないので、もしかしたら図書館等で何か借りて読んでいたのかもしれませんが、初めて自分で買ったライトノベルは覚えています。中一のときに買った、安井健太郎『ラグナロク』です。しかも既刊4冊分を大人買い。何故買ったのかというと、当時テレビ東京系列でエデンズボゥイというアニメが放映されており、スポンサーとして角川書店のCMが流されていたわけですが、そのなかにラグナロクがちらっと出てきてたからです。それだけ。ストーリーも知りませんでしたし、そもそもラグナロクがライトノベルだということも知りませんでした。それなのに4冊も購入を決定してしまうあたり、おそらく妙な電波でも受信していたのでしょうね。そしていざ購入して読んでみたら、おもしろい。じゃあ他にも表紙がイラストの小説を読んでみよう。ということで次に買ったのが、星野良『ザ・サード』。それもおもしろかったのでじゃあ次は、という感じにずるずるとラノベの道に引き込まれてしまい今に至ります。
それで私が何からライトノベルに入ったのかというと、一応漫画とかアニメとかのオタク文化から入ったという見方もできますが、やはり何故だかわからないけど唐突にライトノベルに入ってきた変な人間な気がするなぁと。

上の記事ではライトノベルに入門書は必要かどうかを言及しているわけですが、私の意見としては、必要ではないがあると便利、という印象です。オタク文化から入ってくる人は、『涼宮ハルヒの憂鬱』のように話題性があり、なおかつ読みやすい作品から入れば取っ掛かりやすいでしょうし、一般文芸のほうから入ってくる人は乙一や桜庭一樹といういわゆる境界線作家から始めて徐々にラノベ側に進んでいくといいでしょう。まあわざわざそんなことしなくても大丈夫な人は世の中にたくさんいるでしょうが。何か指針があると助かる人もいるよねという話。
 
 
 
ところで、これは入門書とは関係ないのですが、読むとしたら早いうちがいいだろうと以前から思っているライトノベルが2種類あります。早いうちというのは、年齢が浅いときと、ラノベ暦が浅いという意味です。

まず、年齢が浅いとき。
このときに読むといいだろうと思うのは、王道ベタベタだとか厨設定だとか言われている作品。
具体例を挙げると、志村一矢『月と貴女に花束を』という本を私は中学の頃に読んだのですが、そのときは王道でおもしろいよなー泣いちゃったよという感想でした。しかし数年経って読むと、眠いなという感想に変わっていました。これは私の価値観が変わってしまったせいでしょう。
つまり人格がスれないうちに読んどいたほうがいいラノベもあるよということです。

次に、ラノベ暦が浅いとき。
このときに読むといいだろうと思うのは、古典と言われている作品。
具体例を挙げると、神坂一『スレイヤーズ』。これはライトノベルの歴史を語る上で欠かせない作品で、それ以後のラノベにも大きな影響を与えた作品ですが、私が読んだときはどうにも陳腐な印象がするなぁという感想でした。これはおそらく、私がスレイヤーズの時代からいろいろ進化してる今のラノベに慣れたせいで、その原点となったものから受けるインパクトが薄れてしまったためだと思います。
つまり古典ラノベはラノベを読み始めたくらいに読むといいよということです。

以上のことを書いていてなんですが、これはあくまで「読むとしたら」という話です。ラノベマスターになるぜという志でもない限り、べつに読まなくても問題ありません。
また別に熟練のラノベ読みに読むなと言ってるわけでもありません。ラノベに読みなれた人が上記のような作品を読んでも楽しめる余地は十分あります。というか私だって王道ベタベタのゼロの使い魔や、古典の銀河英雄伝説が大好きという反例がありますし。
まあここに書いたことは私の経験則というか妄想です。主観が多分に混じっているので話半分、いや話五分の一くらいに思っててくださいな。
 

コメント

キバヤシ
キバヤシ
2006年7月20日4:44

読む時期が重要だという意見には賛成。
スレイヤーズは中学の頃に読んでいたからこそ面白かったのだろうし、月と貴女に花束をは大学生になってから読んだので面白くはなかったのだと思う。

みゃの
みゃの
2006年7月20日13:23

入門書は必要だと思うよ。
若い時は、最初に読んだ本がつまらないと、そのジャンル全てに悪い印象もってしまいがちだし、逆もまた然り。

自分の場合、小さい頃、ズッコケシリーズや僕らシリーズが好きで、ラノベにはまる素養も少しはあった筈なのに、

中学生の時:グランゾードを薦められ読む
→まあ、アニメで良いよね?
高校生の時:フォーチュンクエストを薦められ読む
→何、この中身ない小説?

と、ラノベに悪い印象を抱くハメに。

幸運にして、大学になって薦められたラノベが面白かったので、今でこそ普通に読むものの、最初の入り口は本当に重要だと思った。

ポリス
ポリス
2006年7月20日15:10

小学校時代:ズッコケシリーズ、青い鳥文庫(「パスワード」シリーズ・「夢水清四郎」シリーズ)
中学:初ラノベがスレイヤーズ、以降は富士見系に走る
高校:電撃やら角川にも手を出し始める

最初に出会ったラノベがスレイヤーズってのが幸運だったのもあるけど、幼稚園〜小学校時代からの青い鳥文庫の下積みが結構効いてる気はする。
青い鳥文庫、今でも読んでるしね。

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